まだまだ続くベトナム物語。。
アジア圏に来たならば、行かねばなるまいは市場である。今回は市場物語。時間の都合もあって、今回は2つの大きな市場と小さな旧市場しか見られなんだ。
まずベトナム市場処女が、こわごわと行ったのはニャチャンのダム市場。ホテルから市場まで8kmくらいあるのだが、我々は「旅は体力なり」とか言って、自転車を借りていくことにした。ところが「OK、OK」と出てきた自転車は、サビサビのヨレヨレ。ブレーキもあんまりきかないし、まぁ10年くらい使いこなしてお別れしました、というような廃棄場に転がっている自転車を想像すれば、ハズレないだろう。おまけにサドルが高い。外国人用(欧米人)に高さが調節してあるので、私のようなちびっこが乗ると足がつかない。「てへへ、短足ですわ〜」とウケ狙いで言うと「ほんまやな」と真に受けられた。ちくしょう。サドルを下げようにも、錆びついて移動しない。彼らはヒマだから、うんせうんせとサドル調節をしている我等の周りに「なんだなんだ」といつの間にか10人ぐらい集まって、「にゃーにゃー、わはは」といいながら一緒に見学している。だから、仕事をしなさいっていうのに。キミたちホテルマンでしょう。閑話休題。
というようないわく付きの自転車に乗って、炎天下の中、市場へ到着。球場のような外観の市場。「暑いよ〜ビール〜」といいながら、自転車を降りて駐輪場を探していると、「カモだわ」というような顔をしておねえさんがこちらへ来る。「ヘイヘイヘイ」といいながら、自転車をこっちへ留めろという。「どうせ、カモだもん」と思いながらも、まぁいいか、と従って留めると「冷たいものでも飲まない?ビールは2000ドン(=約20円)よ」という。「ほんまやな〜」と念を押すと「本当よ」という。で、なんだか細い路地裏へ連れていかれて、市場の人々がたむろするような食堂へ連れていかれる。まぁ、自分たちでは入れないような場所だからいいか〜なんて思いながら従う。 お風呂で座る風呂椅子が並ぶ市場の裏の屋台街だ。ほれほれビールと言われて、ありがとうと飲んでいると、同行者に「あんたすらっとしてキレイね。きっとアオザイが似合うわよ」ときた。暑さで朦朧としているから、この時は「いやー、ほめられてるやん、きゃー」なんて喜んでいた。「アオザイ作った?」「いいや」「私たちアオザイ縫えるよ。3時間で仕上げてあげる。4万5000ドン。ホテルまで届けるよ」
きたきたきた。カモですから。「高い」「いくらなら買うの?」「いらない」「あらー似合うのに。私たちが縫うのよ。」「いらない」「いくらなら買う?」「いらない」「あらー、もったいない。ベトナムみやげに人気よ。私たちが縫ってあげる」「いらん」「いくらなら…」エンドレスで、じわじわとせまってくる。「うん」というまでネバる。これ営業活動の基本なり。勉強にはなるけれど、アオザイはいりまへんがな。
営業活動に優れたベトナム人女性だが、こっちも金銭感覚の優れた関西人じゃ。負けない。「えーい、いらんちゅうたらいらんねん!」と、ビール代を払おうとしたら「一本7000ドン」と言う。さっき2000ドンいうたやん!というと、「あれはジュースのことよ」「ビールもいうたやん」「いいえ」。ものの20分で3倍強の値段に跳ね上がる。いいんです。カモだから。
結局、その後もずっとピッタリ離れない。「生地見ましょうよ」と手をひっぱっていく。うーん、たいした人々だ、と感心しながらも、別に見るあてもないので連行される。要は買わなきゃいいのだ。「これは?」「嫌い」「これは?」「色が嫌い」「これは」「嫌い」。この応酬である。向こうも段々あきらめてきて「じゃぁ帰りましょう」ときた。なんでそう決める?と思ったが、まぁいいか。「果物、買う」と言って果物屋へ。リュウガンと不明の果物を1テづつ購入。「みかんは?」とかいろいろ薦める。「いらない」とぼんやり口調で間抜けに答えると「スキあり!」というような目をして、どんどん袋につめだす。「いらーんちゅうてるやろー」と強気で言わなければ、もれなく餌食になります。